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7/05/2021

サンジャック通りのブーランジュリー


Boulangerie Bruno Solques

サンジャック通りのパン屋さんブルーノ・ソルケスは、注意していないと通りすぎてしまいそうな、とても小さなお店です。けれどもウインドーの外に赤いキノコやハリネズミ、アヒルの飾りが並んでいて、何のお店だろうとちょっと立ち止まってしまいます。そしてガラス越しに無造作に積まれたパン菓子を見れば、どうしても中に入ってみたくなるお店です。

 

まずお菓子の乗っているこのお皿。どっしり重そうな、田舎風の味のある大皿たち。並んでいるタルトやヴィエノワズリ(パン菓子)も、小ぶりだけれど存在感のある、不揃いな手捻りの素焼きの様な風合い。

そして中に入ってびっくりするのは、このデンと並んだ素焼きの動物の頭 !  お店は古い建物なので、天井が低く、今ではめったに見ないような古風な田舎風の壁紙、そして壁いっぱいに陶器の動物達・・・。パリで一番ユニークなブーランジュリーではないかしら?
ご主人に聞いたところ、この動物達は彼の作品だそうです。因みにご主人は特別奇怪な人物でもなく、ただとてもとても(!!)ユニークな方だという感じです。


お菓子は大きさがまちまちだったり、多少崩れたりいびつだったりすることも・・多分そんな些細な事はどうでもいいとのご主人の判断に違いない !  でもお味はバツグンで素朴な風味。パンの紙袋にもロバの頭の陶器の写真が・・
ごつごつの岩のようなパン。噛めば噛むほど味わい深い・・・きっとご主人は陶器造りと同じような感覚でパンを焼いているのでは? そういえばどちらも " 焼 " ますね・・

パン屋さんがまず閉まっているはずのない曜日や時間帯に、なぜか閉店のことがよくあります。閉店日の表示もありません。それもとてもユニーク。

Boulangerie Bruno Solques     243 Rue Saint-Jacques 5e

1/30/2021

イルドフランスで一番おいしいガレット・デ・ロワ/ 2021年

La Meilleure galette des rois de'Ile de France 2021
La Fabrique aux gourmandises

イルドフランスで一番おいしいガレット・デ・ロワ賞に、2021年はパリ14区のブーランジュリー≪ファブリック・オ・グルマンディーズ≫リオネル・ボナミ氏のガレットが選ばれました。このパン屋さんは、2019年にイルドフランスで一番おいしいクロワッサン賞にも輝いたばかりですから、本当に実力のある要注目の名店ですね!

ガレット・デ・ロワ "王様のガレット" は、1月6日のエピファニーに食べる、アーモンドのフランジパンが入ったシンプルなパイです。ベツレヘムの馬小屋で12月25日(クリスマス)に生まれたイエスの元に、星に導かれた3人の王様が、宝物を持って詣でたのが1月6日のエピファニー。ですからガレット・デ・ロワのコンクールも、毎年1月6日に行われます。下は、イルドフランスで一番おいしいガレット・デ・ロワ賞、第一位受賞を知らせる店頭の黒板。いつも人が並ぶ人気のお店ですけれど、私が行った日は土曜日だったこともあって、すごい行列。

すごい行列と言っても、日本で見た行列と比べると、たいしたことはないかも・・・35分待ちました・・・パリではめったにない事!


せっかく待ったのだから、クロワッサンやキッシュなども買い込みました。去年のブログにも書いたように、賞を取ったクロワッサンは絶品のおいしさ。キッシュは 普通に "美味しい" 止まり。そして本命のガレットは、ウーム!! すばらしい! 軽い、軽ーい! いくらでも食べられそう!

中には、昔々はフェーブ(豆)、現代では陶器の像が一つ入れてあり、それが入った一切れを食べた人がその日の王様になり、ガレットに必ず付いてくる金色の紙の王冠を被るのです。 
ガレット・デ・ロワは、実は私がフランスで一番好きなお菓子。ガレット好きは多いし、皆で集まって、誰が王様になるかと楽しいので、今ではクリスマスから1月いっぱい売られ、普通なら10人分などという大きなサイズもあります。大きいものは2つのフェーブが入っていていることも! しかしCovidの今年はパーティができず、1-2人サイズがよく売れたそうです。寂しいですね・・・

Lionel Bonnamy, Fabrique aux gourmandises, 82 rue de l’amiral Mouchez 14e

パリで一番おいしいクロワッサン/ ラ・ファブリック・オ・グルマンディース :

9/16/2020

パリで一番おいしいクロワッサン/ ラ・ファブリック・オ・グルマンディース


La Fabrique aux Gourmandises/ Le meilleur croissant d'Ile de France

クロワッサンをガブリと噛んだら、なんだかバターがジュワッとしみ出したような気がする・・これはいくら美味しくても後で胃が持たれます。
あのふんわりして、同時にパリパリと軽い舌ざわり、バターたっぷりなのにあっさりと、イーストの香ばしい香り・・・そんな最高のクロワッサンを作る芸術家のパン屋さんを見つけました。・・ブログに載せる写真を選んでいるうちにたまらなくなってきました・・思い出すだけでお腹がグーっと鳴りそう・・


お店の名前はラ・ファブリック・オ・グルマンディース。若いシェフ・ブーランジェのリオネル・ボナミ氏は、お店創立10年で既に複数の賞を獲得していて、ガラスのショーウインドーには下の写真のような月桂樹マークが、確か4つくらい付いていました。一番最近のは昨年、パリとその郊外イルドフランスのコンクールで、アーモンドのガレット第2位、そしてクロワッサンでは第1位と、2つの賞を獲得しています。2020年は Covid でコンクールがキャンセルになったのか、話題にならなかったので、このクロワッサンがそのまま今も王座をキープしているのかも。


お店は14区の外れで、周りには外に商店もないちょっと寂しい場所。リッチなグルメを思わせるものは何もないけれど、お店の前に並ぶお客の列が目印です。
アーモンドのガレットが大好物の私としては、シーズンになったら(クリスマスから新年1月中のみ)駆けつけましょう!

La Fabrique aux Gourmandises   82 rue de l’Amiral Mouchez 14e

6/01/2020

ラ・フェリチタ/ アール・フレシネ


La Felicità, La Halle Freyssinet

イタリア読みでラ・フェリチタ La Fericità、フランス人が読むとラ・フェリシタは、次々に大ヒットのイタリアンレストランを展開するフランスのグループ、ビッグマンマBig Mamma経営の、巨大なイタリアン・フードコートです。なんでもヨーロッパで一番大きなレストランだとか・・
2年前(だったかしら?)のオープン以来、大人気、大センセーション、長蛇の列で敬遠していましたが、最近はだいぶ落ち着いてきたようです。写真はコロナ騒ぎが起こる前、平日午後の空いている時間帯に撮ったもの。スタートアップの集まるスタシオンF内にあるせいか、お客様は個人やグループで仕事をしている人たちが殆どでした。

大ホールをいくつかのセクションに区切り、高い天井から下がる大きなバルーン、ヴィンテージ列車を改造したキッチン、グリーンの植物がアクセントです。写真上の奧が有名なカクテルバーで、夜はぎっしり並んだボトルがイルミネーションに輝きます。

この巨大な建物はアール・フレシネ Halle Freyssinet と呼ばれ、1927年にエンジニア、ウジェーヌ・フレシネEugène Freyssinet(1879-1962年)が、オーステルリッツ駅裏に建てた国鉄の貨物駅です。教会の身廊に例えられる北、中央、南の3つの半円筒形の屋根を持つ大ホールは、幅72m、奥行き310m。フレシネのテクニックの特徴はその軽さだそうで、屋根のアーチはとても薄く、7cm。専門家でないので詳しい説明はできませんが、この béton précontraint という技術は当時建築界で大変話題になり、その後世界各国に広まりました。フレシネは驚くほど沢山の橋やダム、教会等を建設し、オルリー空港の格納庫も作っています。オーギュスト・ペレほど一般には知られていないけれど、ペレがコンクリート建築の生みの親ならば、フレシネは育ての親といえるのかも・・・

2006年に貨物駅としての役目を終えてから放置され、一時は取り壊しの計画もあったりと紆余曲折の末、2011年に国の歴史的建造物に指定され、2013年、実業家グザヴィエ・ニール(Free、ル・モンド誌 etc.)が買収。総面積34,000㎡の、世界で一番大きいと言われるスタートアップのインキュベーション基地に改造されました。名前は元貨物駅だったこととフレシネの頭文字を取って "スタシオンF"
スタートアッパーのワークゾーン、オープンステージやイヴェントスペースのシェアゾーン、そしてレストラン/カフェ/マルシェのリラックスゾーンの3ゾーンがあり、このレストラン部分がラ・フェリチタです。4500㎡(内1000㎡がテラス)。
工事の写真は、改装中にあった文化財の日の、一般公開の時に撮りました


左(北側)にもう一つ屋根+天窓の身廊があります。
取り壊さずに保存されたといっても、オリジナルは結局天井、天窓、柱しか残っていません。仕方ないですね。そのおかげで、全く新しい現代にマッチした建物に生まれ変わったのですから。
こちらがスタートアップ・キャンパス入り口とレセプション。

コロナウィルスでずっと営業停止だったレストラン、カフェが、明日からテラスだけですが一斉にオープンします。ラ・フェリチタはテラスが広いので、また行列になるかも・・

La Fericità    Station F,  5 Parvis Alain Turing 13e 

4/08/2020

女王の館、パヴィヨン・ド・ラ・レーヌでカフェ


Le Pavillon de la Reine

マレ地区の中心にあるヴォージュ広場は、17世紀初めに作られた、パリに残る最も古い広場です。アーケードのある当時の建物に四方を囲まれた正方形の広場。17世紀からほとんどそっくりそのままの状態で残っています。
南北の辺の中央に、それぞれ王の館、女王の館と名付けられた一際高い建物があり、この女王の館 のすぐ後ろにあるのが、五つ星のホテル Pavillon de la Raine パヴィヨン・ド・ラ・レーヌ(女王の館)。今日はそのホテルのカフェのお話しです。


コロナウィルスがパリにも広がり、外出自粛を奨励していた週に、どうしても必要な用事があって、友人とヴォージュ広場近くで待ち合わせました。できるだけ混んでいないカフェ、と選んだのがこの女王の館です。自粛といってもまだまだ普通のカフェは人が多かった頃、リッチな観光客がみなキャンセルしてしまったのでしょう、思った通りここはガラ空きで、私達は下写真の広いカフェスペースを独占することができました。下左の写真の扉の奧が、フロントを隔ててレストランです。

お天気がよければ、普段は人で一杯になる中庭のテーブル。
中庭を通ってアーチをくぐると・・・
ヴォージュ広場のアーケードに出ます。

インテリアは型にはまりすぎで無個性、ちょっとばかりつまらないけれど、コロナのせいでとても静か、大きなソファーにゆったり座れて最高でした。エスプレッソだけなら5€です。
因みにその翌日には、許可のある食品店を除いて全てのショップがクローズし、外出禁止令が出されてしまいました・・・

Le Pvillon de la Reine   28 Pl. des Vosges 3e

1/14/2020

モンマルトルのレテ・アン・パント・ドゥース


L'été en pente douce à Montmartre

レテ・アン・パント・ドゥースは、サクレクール寺院から、階段を1つ下った所にあるカフェ・レストランです。"緩い坂道の夏" と訳したらよいのでしょうか、この面白い名前は、ジェラール・クラヴジック監督の映画L'été en pente douceと同じですが、多分モンマルトルの丘の中腹にあるからかもしれません。以前書いたトリスタン・ツァラの家とは、サクレクールを挟んでちょうど反対側。


ずっと昔からレストランだったのか、奥の壁いっぱいにレトロなモチーフのペイントのある鏡が嵌められ、壁の腰板にはずらっとタイルのオーナメント、古めかしい天井画などと、古く良きモンマルトル風。でも全体がブルーのペンキとタイルのグリーンでとても明るい雰囲気。

食事の方は、すごくおいしいという人と、まずいという人、サービスが遅いという人、色々で何とも言えませんが、私のオーダーしたランチメニューは、カフェランチとしては十分及第でした。野菜たっぷりのポタージュ、その日の仕入れだという小ヒメジのフライ+根セロリ+ビーツの付け合わせは、ヘルシーでユニークなメニューで良かったです。
              

しかしこのレストランで最高なのはテラスで、夏、このミニ広場の木陰でカフェかアペリティフは大人気です。

上の写真の正面に、サクレクールから下る小さな階段があり(寺院正面の人で一杯の大階段でなく、目立たない東側の小さない階段の方)、写真左手に、さらに下に下りる階段が・・・
以下の写真は夏に行った時のもの。

L'été en pente douce     8 rue Paul Albert 18e