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5/01/2022

サン=テグジュペリ/ 星の王子様の原画

 

Le Petit Prince 

 "Dessine-moi un mouton" 『ね、羊の絵描いて・・』
サン=テグジュペリの描いた
星の王子様の挿絵は、それが無ければお話が成り立たないくらい素晴らしく欠かせないのですが、原画は実はフランスにありません。なぜかというと、サン=テグジュペリがニューヨーク滞在中に星の王子様を書き、原画はニューヨークに残したまま、戦場で戦うべくフランスに帰国したから。以後原画はずっとニューヨークのモーガン・ライブラリーに保存されていたそうです。その大切な原画がパリの装飾美術館で展示中。薄手の繊細な紙に描かれて移動が難しいらしく、モーガンを出て展示されるのはこれが世界で初めてとのこと!
因みに本は英語と仏語版がまずアメリカで出版され、フランスでの出版は2年ほど遅れています。

サン=テグジュペリは子供のころからデッサンが大好きで、スケッチノートや、手紙に挿絵を入れた物も多く展示されていました。

星の王子様の執筆のずっと前から、サン=テグジュペリは "王子様" 風の子供のデッサンを沢山描いていて、手紙やメモなど見ていると、彼の頭の中で王子像がずっと生きていたことが伺われます。


A la rencontre du Petit Price    
Musée des Arts Décoratif  107 Rue de Rivoli 1e  6月26日まで

12/03/2020

クエンティン・ブレイクのイラスト

Quentin Blake et le monde merveilleux

今日のブログは、外出制限令が出る前の10月に見た、クェンティン・ブレイクのイラストのお話です。よくしゃれたデッサンやサンペの絵などがショーウインドーを飾っている、イラスト専門の小さな画廊で、ブレイクが描いた、ラ・フォンテーヌの寓話の挿絵の原画を展示していました。

クェンティン・ブレイクは、その功績でエリザベス女王から貴族 "サー" の称号をまで受けている、数限りなくイラストの作品がある大イラストレーター。中でも世界中の子供達に親しまれているのは、作家ロアルド・ダールの本の、夢一杯で不思議な世界の挿絵ですね。オバケ桃、チャーリーとチョコレート工場、子供を食べようと決心した "どでかい" ワニ、マチルダ、魔女・・・ダール+ブレイクのコンビは60年代に始まり、半世紀以上経った現代も児童書の上位を占める本たち。親子3代で読んでいる人も沢山いるはずです。

                

                            

素晴らしいポートレートも7、8点展示されていました。コンテかパステルのような、柔らかく太い物でラフに一筆書きしたような、シンプルなのに、恐ろしいほどズバリと人物を捉えたポートレートには、特に大感激しました。

クェンティン・ブレイクの絵がお好きな方は、彼の公式サイトをご覧になって下さい。素晴らしいイラストが一杯です。特に "Every Other Friday" をクリックすると、彼がシリーズで描いたポエムのような素晴らしいデッサン(未発表が多いらしい)が見られます。

Galerie Martine Gossieaux 56, rue de l’Université 7e    
コロナウィルス対策で10月30日から画廊も閉まり、この展覧会も中途半端のまま終るのか、延長になるかは、残念ながら未確認です。  

8/30/2020

ルイ・ジョスの悪の華


Les Fleurs du Mal/ Les illustrations de Louis Joos

花屋の店先に、ちょっと変わった本が飾ってあったのに目を引かれました。花の写真が一杯のガーデニングやインテリアの本なら普通で、見過ごしていたはず。でもこの本は、少々毒気のあるような女性の、荒っぽいイラストが描かれていたのです。タイトルを見て、なるほど! ボードレールの≪悪の華≫。


少々毒気のある女性、と書きましたが、本当は一目見て、いわくありげな影のある女、不良女、ジャンキーか商売女か・・と思ったイラスト。花屋と悪の華の洒落や、平凡に花=美と、美しい女性のイメージを店頭に飾らなかったこの店のオーナーは、きっとステキな人に違いない・・


イラストがすっかり気に入ったので、ネットで調べてみました。作者の名は Louis Joos ルイ・ジョス。ブルースやジャズが相当好きらしく、ジャズマンのイラストやBDを沢山描いています。また本の挿絵多数。詩は上記ボードレールの外、ヴェルレーヌ、レイモン・キノーの挿絵も。
悪の華は本が見つからず、ネットで見たのは上の《時計》のイラストのみ。でもすばらしい!

ヴェルレーヌの詩集は見つけました。詩は苦手なのでほんの印象ですが、ジョスの絵は、悪の華の方によりマッチしているかもしれません。


ジャズの絵は彼の画風にまさにぴったりで、すごいの一言!


意外にも、子供のお話の挿絵も多く、以下は日本でも出版されている≪エヴァ・花の国≫

Louis Joos   Les Fleurs du Mal / Baudelaire, La Renaissance du Livre
                    Poèmes / Verlaine, La Renaissance du Livre

7/15/2020

ジャンフィリップ・デロームの ロサンジェルス・ランゲージ


Jean-Philippe Delhomme/ Los Angeles Langage

今ジャンフィリップ・デロームのしゃれたイラストが、マレのペロタン画廊で展示中です。タイトルは "ロサンジェルス・ランゲージ" 。アメリカが大好きなデロームが、ロス滞在中のスナップショットを元に描いたイラスト展です。


作品は3-4点を除いて、A5からA3くらいの小品ばかりのオイルペインティング。ロサンジェルスの、何の特徴もないような建物やガレージを殆ど真正面から捉え、何の音も聞こえず動きの止まったような、ちょっぴりノスタルジックなシーン。ファッショナブルなイラストで有名な彼に珍しく、全く人物が登場せず、その代わりに車が重要なポイントです。私はこっちの方が好みなので満足。

                                                                              by Galerie Perroton

外出禁止や厳しい規則は緩和され一見平常に戻ったようでも、コロナウィルスの脅威が社会全体を覆い、スッキリしないままフランスはヴァカンスに突入しました。とても中途半端・・そんな時、デロームのトニックなイラストが、ちょっとだけうっとうしさを追い払ってくれました。
Los Angeles Langage, Galerie Perrotin   75 Rue deTurenne 3e  10月17日まで

ルイ・ヴィトンのトラベルブック/ ニューヨーク、ジャンフィリップ・デローム

5/12/2020

イラスト、アンヌ・ラヴァル

                                                                      La tête dans les vacances by Anne Laval
Illustration / Anne Laval

昨日から外出禁止令が解除されました。学校、職場、商店などが開き始めましたが、人の接触を避け広い間隔を保つために半オープンの状況。コントロールが難しいレストラン、カフェ、ショッピングセンター、劇場、大きな美術館、競技場などは閉まったままです。コロナウィルスは消え去るどころかまだまだ犠牲者も多く、いつどこでまた爆発するかわからず・・・気を許さず、みな元気でこの試練を乗り越えてゆきましょう。

さて今日は、アンヌ・ラヴァルの夢いっぱいの楽しいイラストのお話です。
トップの写真は彼女のイラスト絵本 "La tête dans les vacances" 。日本ではまだ出版してないのでしょうか? 直訳すると "頭はヴァカンスで一杯" というようなタイトル。夏休みの思い出と現実が交錯したようなお話に、地上の植物とも海藻とも思える不思議な空想の植物が美しいイラストです。
ジャングルでもあり、深い森かもしれない・・・北欧の香りがします。
    ポエジーが一杯、そして静寂も
 
                                                                                  all illustrations by Anne Laval

フォロンのホワイト・ユーモア: