6/17/2013

デンマークのインテリアショップ“ヘイ”とブルレック兄弟のコラボ

Hay invite les frères Bouroullec

ヘイはデザイン・インテリアや雑貨を、手頃な価格で販売している、デンマークのショップです。テクノロジーを駆使して研究された機能的な商品は、例えばベッド周りのシリーズwaveや、世界的に有名になったabout a chairなど、数々のヒットを生んでいます。またデザイナーとのコラボも得意で、ヘイでは有名デザイナーの商品が手頃な価格で買えることも大きな魅力です。
HayのAbout a chairプランタンデパートで販売中

そのヘイが、コペンハーゲンの大学用に、新しいデザインをブルレック兄弟(527日ブログ参照)に依頼しました。パリにヘイのショップはないのですが、フランスのインテリア店シルベラが、プランタン店のみのエクスクールシブでこのコレクションを販売中なので、ブルレック兄弟のファンには見逃せません。機能的で使いやすくシンプルな椅子、バー・チェアー、デスク、テーブル数種は、パリのアパートにもぴったりです。それにしてもヘイがパリ店を早く開いてくれないでしょうか・・・・
デスクの上の、カラフルなジオメトリーのプレート(モジュール)もヘイのヒット商品。ビビッドカラー、パステルカラーなど、シーズンで色が変わります。

Silvera    www.silvera-eshop.com

6/16/2013

ピカソのアトリエ

L’atelier de Picasso 7 rue des Grands Augustins

サンミッシェル近くのグラン・オーギュスタン通りは、パリでもとても古い通りの1つで、沢山の歴史上の人物ゆかりの場所です。その7番地の最上階は、ピカソが193655年までアトリエとして使用し、ゲルニカもここで生まれましたが、このアトリエの将来が今危ぶまれています。
                        昔の写真と全く変わっていない7番地

2002年から非営利事業の芸術教育協会(CNEA)が、建物の持ち主である法定執行官協会から無償で借り受けて、展覧会、コンサート、劇、小学生から大学生までの各種ワークショップなど、10年間に700ほどの催しをしていたそうですが、オーナーの法定執行協会が、この建物を売りに出すことを決め、裁判に持ち込まれています。売りに出すためには改装が必要な上、新しい所有者がアトリエを壊さない保障はなく、CNEAの活動はもちろん停止ですCNEAの望みの綱は2つで、第一はこの建物を急いで歴史的建造物に指定してしまうこと。そうすれば修復はできても改装はできませんが、オランド大統領に陳情したのにまだ返事は無し。第二はこの建物をピカソの家族に買って保存してもらうことで、今交渉中。法廷の判決は619日に迫っているので、俳優や芸術家、知識人たちが署名運動を起こしているのですが、さてどうなることでしょう?
署名を送りたい人は、以下のメールまでと新聞に出ていました: c.n.e.a@wanadoo.fr
因みに7番地のこの建物は、ピカソより1世紀前のバルザックの小説の舞台にもなり、同じアトリエを193236年には、ジャンルイ・バローが新しい劇を発表する場として使い、ジャック・プレヴェールなども出入りしていたそうです。
7番地の向かいにはレストランがありますが、その壁には“ルイ13世はここで父王アンリ4世の死の知らせを受け、王位につきました”(1610年)と書いてあります。時代は飛びますが、5番地は画家のソニヤとロベール・ドローネーが住み、アポリネールも一時期一緒に住んでいたようです。
                      グラン・オーギュスタン通り

6/15/2013

フランソワーズ・パレッサンのタピストリー


Osées・・・les tapisseries /Galerie Chevalier

ウインドーから見えた、そこだけぱっと花が咲いたようなカラーに目を引かれて入ったセーヌ河岸のギャラリーで、素敵な作品を見ました。フランソワ―ズ・パレッサンという女性の作ったタピストリーです。子供の頃パウル・クレーの3部作に心を打たれて画家になる決心をし、また一角獣シリーズなど古いゴブラン織りを見て、自分の絵をタピストリーにしようと、デッサンと機織りを勉強したと説明が出ていました。彼女の作品は、子供が水彩、油絵、グワッシュの絵具や透明の色紙をバラまいたような、遊び心と、ポエジーが混じり合い、そしてリズミカル。タピストリーの素材はウール100%の他、光沢のあるリボンテープのような化学繊維を加えたり、コットンにpapierとあるので和紙の2素材ミックスなどですが、ベースカラーはいつも白。モチーフは織り込んだり、織った上から手書きをしたりと、タペストリーをキャンバスにして、自由にデッサンしているようです。そのため展示のタイトルは“Osées・・・les tapisseries”思いきった、または大胆なタピストリ―です。

Osées.....les tapisseries Françoise Paressant  6月29日まで 
http://www.francoise-paressant.com
Galerie Chevalier   17 quai Voltaire 7e  

6/14/2013

アンナ・リュホーネンの小さなメゾン・ド・クチュール



"Petite maison de couture"de Anna Ruohonen

フィンランドのクリエーター、アンナ・リュホーネンが、パリにアトリエ・ブティックをオープンしました。彼女のコレクションは半オーダーメードなので、クライアントの注文があってから作られ、ブティックにはワンサイズのコレクションが並んでいるのみで、ストックもサイズ展開もありません。
1999年にブランドを創立し、初めは縫製を下請けに出していましたが、後に中間サイズを注文できる自社縫製のオーダメードに切り替え、まずコレクション、ホワイト・ラベル、次にブラック・クラッシックを発表。平均価格は250450コートで900と高めですが、最高の素材で自分のサイズにぴったりの服は、シーズン毎に買っては飽きられるファーストファッション(ファーストフードから作られた造語)ではなく、資源を大切にする“スロー・ファッション”を提唱しています。このスローファッションは、エコロジーやスローライフと共に、今パリでは大きなムーブメントとなり、オーダーメード、半オーダーメードの需要がじわじわと増えています。
 
お隣とぎりぎりの角は、三角形の鋭角

彼女のためにフィンランドの建築家ペッカ・リットウがデザインした地上6階、地下1階の建物は、両側の2つの建物に挟まれ、各階三角形の23㎡のミニビルディングですが、地下と1階がブティック・ショールーム、その上がアトリエとオフィス、一番上にはテラスもある機能的なもの。通りに面して各階に大きな張り出し窓がアクセントになっています。
コンセプトが特殊なので、普通のショッピングエリアから離れた14区にあっても問題はなく、クライアントの方から来てくれるそうです。

Anna Ruohonenn     227 Bd.Raspail 14e www.annaruohonen.com

6/13/2013

ギャラリー・ラファイエットのランジェリーコーナーとステラ・カデント


l'espace lingeries/Galeries Lafayette

ギャラリー・ラファイエット、オスマン店のランジェリーコーナーがしばらく前から工事中でしたが、最近改装が終わってオープニングしました。改装に当たってアートディレクターには、ベテランのクリエーター、ステラ・カデントを迎えました。ステラ・カデントは、流れ星(ステラ・カデント)をトレードマークに、ビーズ、羽、チュールなどを使ったフェミニンなデザインが得意な、独特の世界を持ったデザイナーです。改装なったランジェリーコーナーは、近代建築では避けられない配線やチューブを隠すため、天井にはレースをイメージしたパネルが貼られました。そしてエスカレーターを上がってすぐの正面には、チュールのドームが。なんと7キロメートルのチュールを使った上、全部手で繋いだという、ペチコートのイメージで、ランジェリーコーナーにぴったりのインスタレーションです。天井が低いため、高い空間でないのがちょっと残念ですが、なんでもお披露目以来、ラファイエットの有名なステンドグラスのクーポールと同じくらい、お客様が写真を撮って行くそうです。
ステラ・カデントはプレタとランジェリーのコレクションと並行して、インテリアデザインを本格的に手掛けるようになり、パリ南東のプロヴァンという中世の町に、1ヘクタールの庭付きの館を買い、全て彼女のデザインで内装した、アーティなメゾン・ドット(普通のホテルよりアットホームな宿泊施設)を作りました。寝室はムーラン・ルージュ、ロシア、不思議の国のアリス、雪の女王などの名前が付き、1室づつ全く異なる内装です。

Galeries Lafayett  40 Bd.Haussmann  www.galerieslafayette.com/
Stella Cadente   www.stella-cadente.com/

6/12/2013

オー・コントワール・ド・ブリスでシェフの料理を

Au Comptoir de Brice

オー・コントワール・ド・ブリスは、テレビの料理番組“トップシェフ”で有名になった若いシェフ、ブリス・モルヴァンが開いたレストランで、10区のサンマルタン屋内市場の中にあります。パリで一番おいしいバーガーと騒がれているので、食べに行ってみました。
フランスのバーガーについて一言説明すると、ファーストフードのバーガーとは似て非なるもので、肉は100%ビーフのステーキ用赤身肉、混ぜ物無しで挽きたてのものを分厚く使用し、必ず焼き加減を聞かれます。普通サラダやトマトが沢山添えてあり、おいしいバーガーは、案外あっさりしてヘルシーでもあります。
オー・コントワール・ド・ブリスのバーガーは、焼き加減も注文通りでさすがのおいしさ。ポテトフライも、揚げたてで外はカリっと中は柔らかく、塩味でごまかさず、ポテトの味が生きています。コロンとした小さめの双子バーガーなので、見た目もかわいく、またこのレストランにあるものは全部ホームメードというだけあって、このパンもお手製なのがスゴイ。次はアラカルトの創作料理をぜひトライしてみましょう。

レストランは大きくオープンしたスペースで、一見ラフな、しかしがっしりした木材の手作り風のテーブルやベンチ、白いタイルなど、シンプルで機能的。シェフ御当人がキッチンで活躍したりカウンターのお客さんと話したりと、気取りのない雰囲気の中で今トップのトレンディーな料理を食べられるのは、市場の中という立地条件と、シェフの人柄でしょうか。アラカルトは全部テイクアウトも可。

ノンストップで12時~18時(月曜クローズ)、市場内のため夜は閉まっているので要注意。夜はお料理教室を開いたり、個人宅に出張シェフ(10人以上)も受け付けているそうです。
最近“ブリス・モルヴァンの100%ホームメードで新鮮な材料を使ったジャンクフード” Brice Morvent présente sa JUNK FOOD 100% maison avec des produits frais という長いタイトルのレシピーの本を出し書店で販売中。またCookit社が、ネット注文でオー・コントワール・ド・ブリスのバーガーに必要な新鮮な材料とレシピーのセットの配達サービス(30分で)を始めました。

Le Comptoire de Brice  31-33 rue du Château d'Eau 10e  http://www.aucomptoirdebrice.com/
バーガーセットの注文は www.mycookit.com

このサンマルタン屋内市場には、生鮮食料品はもちろん、モロッコ、アジアなどのレストランもあり、また魚屋のカウンターでは、新鮮なカキも食べられます。

最寄りのメトロを出たあたりは殺伐として、どうしてここにレストランを?と思ってしまいますが、西にはボボ化したフォーブールサンドニ通り、東は今工事中ですが、美しく整備される予定のレパブリック広場、サンマルタン運河地区に続いているので、この市場周辺も急速におしゃれになって、新しいショップがどんどん増えています。

6/09/2013

ハビタット1964がオープン

L’ouverture de Habitat 1964

先日お話ししたアビタット(以後フランス読みでアビタ)のビンテージショップがオープンしました。(詳細は523日のブログ参照)
クリニャンクールの蚤の市は、パリ市を囲む環状線の外、郊外の町サン・トウワンにあります。パリを一歩出ただけなのに、蚤の市とその周辺は一戸建ての家や、職人のアトリエ、ガレージ、倉庫など、パリよりずっと低い建物が並んで少々田舎風。アビタ1964は、蚤の市の一番奥の、何十年か時計を巻き戻したような雰囲気の、内庭を囲む昔のアトリエ跡にオープンしました。古びて所々剥げ落ちた壁や、アトリエ特有の大きなすりガラスの窓などをそのまま残した、天井の高い300㎡に、コーナーごとに日常のシーンを演出した店内はなかなかいいムード。商品もウーント唸らせられる品揃えで、集めるのはさぞ大変だったことでしょう。
素敵なガラスのコップ
一つ一つ形が違う、パイレックス風素材の食器
同じ水差しが沢山あったので復刻版かと聞いてみたところ、手前にある黄色の1点だけは買い戻したものだそうですが、他の白いのは、アビタの取引先の倉庫にそっくり眠っていたもので、ここにはオリジナルのビンテージのみしか置いてありませんとのお返事でした。評判がよいモデルの復刻版を販売する場合は、アビタの普通のショップで売るそうです。
高級セレクトショップ、レクレルールは、メンズ、レディースを合わせてパリに5軒あり、どのショップも建物や内装が飛びぬけて豪華で個性的ですが、この6軒目のクリニャンクール店は、中庭に面して、珍しく緑に囲まれて異色です。
中庭のトラック・ピザ
これも中庭にあるタルト・クリュゲ―ル、これについては別の機会にレポートします。

フィリップ・スタルクのレストラン、マ・ココットがオープンするなど、最近クリニャンクールの蚤の市が急におしゃれになっています。ロフト風な雰囲気のある建物が沢山残っているので、新しいトレンディーな場所と、パリより安い地価を求めて、今後も新しいショップが増えそうです。古びてノスタルジックなクリニャンクールが消えてしまうのは残念なことですが、一方若者が沢山来るようになって市全体が若返りそうです。

Habitat 1964   77-81 rue des Rosiers 93400 Saint-Ouen