2/20/2018

シェイラ・ヒックスの糸のコンポジション


Sheila Hicks "Ligne de Vie" 

シェイラ・ヒックスの作品について新聞に出ていたので、パリ市近代美術館Musée l'art moderne de la ville de Parisに見に行ってきました。
Sヒックスはアメリカ生まれで、パリを拠点に活躍し、作品はMoMA、ポンピドー、ステデライクなどのコレクションに加えられいます。多様な糸を織り、捩じり、巻いて、糸で作る彫刻、糸で描く絵画。


去年は修復工事中でコレクションの内ほんの一部しか見れなかったパリ市近代美術館。工事はまだまだ続くようですが、去年暮れに今までに出来上がった部分がオープンしました。この作品は、新しくなった入り口大ホールの右手奥の正面の壁一杯に、まるで大きなくるみボタンのように展示され、ほっこり暖かいムードでかわいい。


続いてグッドタイミングに、ポンビドー・センターでやっている彼女のLigne de vie展も行ったのですが、こちらはガラッと変わって天井から下げられた長いスタイルがメイン、どれも超大型。


近代美術館の丸いボタン型の方が私好みで、どちらかというと手工芸の香りがあるのに、ポンピドーの渦巻く巨大なコンポジションは、ダイナミックで、パワフルな前衛絵画のよう。ふと糸に対する狂気みたいなものを感じたのは、考えすぎかしら・・・壁に沢山のミニ織物の作品が展示され、その細かく繊細なモチーフからは、Sヒックスが並外れたファンタジーのある機織りの名手なのがわかります。糸と織りに限りない興味と愛着があるのですね。

Ligne de Vie    Sheila Hicks     Centre Pompidou   Place Georges-Pompidou 4e 4月30日まで
Musée l'art moderne de la ville de Paris   11 Av. du Président-Wilson 16e  新装オープンしたパートは、見やすく説得力のあるセノグラフィーでお勧め。話題のJean Fauterier展は5月20日までです。

2/12/2018

ノルドマルクトのインテリアショップ/ アムステルダム



De Weldaad à Noordermarkt/ Amsterdam

地価が安くて広いスペースを求め、クラッシックでエスタブリッシュな中心地を避けた新しいブランシェエリアが今のトレンド。アムステルダムも例外でなく、アルバート・カイプ、NDSMフードハーレン等の地区が人気です。けれどアムステルダムが最もアムステルダムらしいのはやはり運河沿い、中でもヨルダーン地区は、蚤の市やオーガニック市でも賑わう、欠かすことのできない散歩とショッピングのコースです。
市の立つノルド教会のすぐそばにあるインテリアショップ、De Weldaad(ド・ヴェルダーツと読むのでしょうか)は、倉庫のように広い店内に、ヴィンテージ物を交え、アンティーク、ガーデニングにちょっぴりエスニックの香りもする雰囲気の品揃えと、一見雑多に見える、素晴らしいセンスの光る見せ方が素敵です。
旅行中の身分では、大きな物が買えないのが残念!


De Weldaad Noordermarkt 35, 1015 NA Amsterdam

2/08/2018

ジュリー・メシュレツ/ オンリーザサウンドリメインズの舞台


Le tableau de Julie Mehretu

先日書いたカイヤ・サーリアホの新作オペラOnly the sound remainsオンリーザサウンドリメインズのミニマルな舞台で、とても重要な役割を果たしているのが半透明の巨大スクリーン。このスクリーンの手前は現実の世界で、"経政" では僧侶、"羽衣" では漁師の世界。ですから経政の幽霊と天女は、スクリーンの後ろの "非現実の世界" から現れ、またスクリーンの後ろ、一方は黄泉の国、もう一方は天界に戻ってゆきます。半透明なので距離や照明によって、後ろの影が、時にはぼやけ、時にははっきりと見え隠れするのが、経政では特に効果的。シンプルですがミステリアスな雰囲気を盛り上げるとても美しい演出でした。

   by Opérade Paris
このスクリーンの、モノクロで日本の毛筆を連想するデッサンは、エチオピア生まれでニューヨークで活躍するアーティストJulie Mehretu (日本語読みはメシュレツ?)ジュリー・メシュレツの作品。1970年生まれで今40代後半、すでに彼女の作品は現代美術の最先端のニューヨークのMoMAに常設展示され、パリのポンビドー、ロンドンのホワイトキューブギャラリーなど一級の場所で活躍しています。壁画など大きな作品が多く、それもオペラのデコールにぴったりだったのですね。
彼女の作品は、自由な筆運びで、一見無秩序に躍動するようなダイナミックさがありますが、明確な意図のもとに、何層も重ねて描かれているのです。

2/02/2018

マポエジーのストール


 Mapoésie by Elsa Poux

Mapoésie つまり ma poésie "私の詩" という名前のテキスタイル・ブランドのデザインが、ジオメトリーと独特のカラー使いで新鮮です。


ストールの外に、デザイを活かしたカーペット、それにアソートのクッション類がとてもステキ。ノートやポーチなどの小物もおしゃれです。

Mapoésie    69 Rue du Chemin Vert, 11e