2/08/2018

ジュリー・メシュレツ/ オンリーザサウンドリメインズの舞台


Le tableau de Julie Mehretu

先日書いたカイヤ・サーリアホの新作オペラOnly the sound remainsオンリーザサウンドリメインズのミニマルな舞台で、とても重要な役割を果たしているのが半透明の巨大スクリーン。このスクリーンの手前は現実の世界で、"経政" では僧侶、"羽衣" では漁師の世界。ですから経政の幽霊と天女は、スクリーンの後ろの "非現実の世界" から現れ、またスクリーンの後ろ、一方は黄泉の国、もう一方は天界に戻ってゆきます。半透明なので距離や照明によって、後ろの影が、時にはぼやけ、時にははっきりと見え隠れするのが、経政では特に効果的。シンプルですがミステリアスな雰囲気を盛り上げるとても美しい演出でした。

   by Opérade Paris
このスクリーンの、モノクロで日本の毛筆を連想するデッサンは、エチオピア生まれでニューヨークで活躍するアーティストJulie Mehretu (日本語読みはメシュレツ?)ジュリー・メシュレツの作品。1970年生まれで今40代後半、すでに彼女の作品は現代美術の最先端のニューヨークのMoMAに常設展示され、パリのポンビドー、ロンドンのホワイトキューブギャラリーなど一級の場所で活躍しています。壁画など大きな作品が多く、それもオペラのデコールにぴったりだったのですね。
彼女の作品は、自由な筆運びで、一見無秩序に躍動するようなダイナミックさがありますが、明確な意図のもとに、何層も重ねて描かれているのです。

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