1/26/2019

イヴリーの星形アパート/ ジャン・ルノーディ

Les Étoiles de Jean Renaudie à Ivry-sur-Seine


以前カリフラワー・アパートをこのブログで取り上げましたが、今日は星形のエトワール・アパートのお話です。どちらも60-70年代に、最新の設備を備えた理想的な住居として郊外に建てられた鉄筋コンクリートのアパートですが、その外見は両極端。カリフラワーの曲線に対して、エトワールは鋭角の三角形がベースです。
人口増加に対応するため60-70年代に、老朽化し古い衛生設備しか持たない建物が集まっていたイヴリー・シュル・セーヌの中心の再開発が進んでいました。レ・エトワール(星)と呼ばれるこれらのアパートは、建築家Jean Renaudieジャン・ルノーディが、当時の低賃貸アパートの大量建築に背を向け、一種ユートピア的ビジョンを持って設計し、1972年に完成。どのアパートも三角形のテラスを持つなど快適さが重視され、公共施設、商店など、生活に必要な施設が全て組み込まれています。
ル・パリジアン誌の航空写真を以下に拝借しました。沢山の三角形の集合体で面白い! 写真では見えませんが、右にPlace Voltaireヴォルテール広場を囲み、同様のアパートが続いています。
                                          by Le Parisien
アーケードのようなピロティーの下は商店
 
                                            組み込まれている市営図書館
ピロティーがVやWを描き、面白い光と影の効果! Georges Gosnat 通り93番地は、イヴリー市の経営するギャラリー、フェルナン・レジェ。1000㎡のロフトを有効に使ったコンテンポラリーアート専門のギャラリーです。


イヴリー・シュル・セーヌは、郊外と言っても、パリからメトロ7号線直通、終点Mairie d'Ivry下車。途中から2つに分かれるので、行き先を確かめて乗りましょう。
駅から地上に出ると、目の前はGeorges Gosnat大通りです。ちょっと小高くなった教会が左に見えるので、反対の右方向に1ブロックほど進むと、すぐに三角形の建物が見えます。
Avenue Georges Gosnat、Place Voltaire、Rue Gabriel Periに囲まれた一帯、特にヴォルテール広場が圧巻。

カリフラワー・アパート/ クレテイユ

1/09/2019

フォロンのホワイト・ユーモア


Folon, Humour Blanc

年が変わって2019年になったので去年のお話になりますが、飛ぶ帽子男のポエジー溢れるイラストでポピュラーな、フォロンのイラスト集が出版されました。タイトルはブラックユーモアならぬ "Humour Blanc" ユムールブラン(ホワイトユーモア)。
勿論デッサンは白黒のモノクロームで、なんとなくジワーっとユーモラス。

 by RTBF
by RTBF
鏡の形が帽子になってナポレオン

これがフォロンの飛ぶ帽子男         Antenne 2

表紙の "手" は帽子男の細長くデリケートな手。そこから帽子男が今正に飛ぼうとしているところ。

1/01/2019

Circusサーカス・ベーカリー

Happy New Year
新年おめでとうございます
Circus Bakely

マレの人気カフェ、Fragmentsフラグマンが、左岸のカルチエ・ラタンに美味しいベーカリーをオープンして話題です。お店の名前はCircusサーカス・ベーカリー。


ノートルダムに近い、パリでも最も古い通りの一つガランド通りにあるこのショップは、看板も何もないので、古風な窓越しにパンが見えなければ通り過ごしてしまいそう。
今パリで一番とささやかれるのシナモンロールと、アップルタルトは最高に美味。素晴らしい香りのカフェとカプチーノでイートイン可。写真のパン10€/1kg、外見は普通に見えますが、このサイズの普通のパンの2、3倍ありそうなズシリと重さで、色々なシリアルが一杯、中はしっとりの絶品です。
因みに、クルミと一緒に置いてある木製のキノコは、実はくるみ割り。膨れたお腹の反対側にクルミを入れる穴があり、傘を捩じって割ります。素朴で可愛い。リトアニアのヴィリニュスで買いました。

Circus Bakely 63 rue Galande 5e