11/13/2020

坂茂氏のコンソルシウム/ ディジョン


坂茂氏設計のコンソルシウム・コンテンポラリー・アートセンター/ ディジョン

ディジョンはブルゴーニュ公国の首都として栄え、最も繫栄した15世紀には、ブルゴーニュだけでなく、北フランスからオランダに広がる豊かなフランダース地方を含めた領土を持ち、ヨーロッパの政治を左右するほどの力を持っていました。2度の大戦の被害が少なかったこともあり、旧市街は歴史遺産が一杯です。しかし今日のお話は、旧市街からちょっと離れた、ぐっと新しいコンテンポラリー・アートセンター、コンソルシウムの建築について。タイトルには板茂氏設計と書きましたが、ポンピドゥーセンター・メッス等と同様、正しくは板茂xフランスの建築家ジャン・ド・ガスティーヌの共同の作品です。


コンソルシウムは1977年に、若いアヴァンギャルドな作品を展示したいという仲間が集まり、書店の2階を借りて展示を始めたのが始まりです。最初の2、3年で、当時ほとんど無名だったボルタンスキー、ダニエル・ビュレン、シンディー・シャーマン等々を展示したのですからなかなか。現在は小さいながら現代アート界では欠かせない存在です。ディジョン市内を転々とした後、1991年に、旧市街の外にある1943年築の元工場の建物に移転。板茂xジャン・ド・ガスティーヌのコンビが担当したのは2011年の拡張工事で、10mの天井を持つ展示会場(下写真の左の建物)とガラス張りの入り口ホールです。

お隣のアパートがあって門を大きく取れないので、ちょっぴり不思議なS字型の入り口。
入り口ホールを中心に、右が旧館、左が新館。
入り口ホール。ここから旧館2階の展示場に向かうスロープ。
スロープから見た、1943年建築の元工場とアトリウム。
マタリ・クラッセがデザインした、カラフルな円形のブックショップ。
       by Matali Crasset

コロナウィルスの感染が急に増え、また外出制限令が出るかも、という時だったので、コンソルシウムは開店休業状態。展示準備中だからタダで見ていいよ、と言われました。そのため、どこかにあるはずのカフェは見られず。展示スペースも色々な物が散らばり、写真が撮れなかったので、コンソルシウムのサイトから以下の2写真を拝借しました。
        by Consortium
        by Consortium

Consortium 37 Rue de Longvic, 21000 Dijon  


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