12/15/2020

鉄骨の教会ノートルダム・ド・トラヴァイユ

 

L'église en fer et en acier, Notre-Dame-du-Travail

モンパルナス駅の裏手から南に伸びる線路沿いの、観光客はもちろんのこと、パリジャンの散歩コースからも遠く外れた場所に、あまり知られていないけれど、実はとてもユニークな重要文化財の教会があります。名前はノートルダム・ド・トラヴァイユ。トラヴァイユは仕事の意味なので、直訳すると ≪仕事の聖母教会≫。この地区が労働者の街だったことが由来です。1900年のパリの万国博覧会は、この地区の労働者達が建設に従事しました。


このパリ万博をきっかけに、多くなった住民を収容できるよう、元の小さな教会を立て直したのがこの教会、1902年に完成しました。
エッフェル塔は1887年に完成し、ペルエポックのこの時代は、今も沢山残る鉄骨の建築の全盛期です。工場で働く労働者達が、違和感なく気持ちよく来られるようにとの配慮から、木材の屋根組みに、新しい技術を使った鋼鉄のアーチが使用されました。


中世でなく近代に建てられた、フランスでは新しい教会のためか、鉄材の直線とカーブのシャープですっきりしたデザインのためか、暗さや重さの重圧を感じない・・・造りは伝統的なカトリック教会なのに、ちょっとプロテスタント教会のような雰囲気がします。

    正面入り口上のパイプオルガン

壁画も、色々な職種の守護聖人達が描かれています。


Église Notre-Dame-du-Travail   36 Rue Guilleminot 14e

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