5/27/2016

アベスのセレクトショップ、スプリー

Spree

ストゥディオ28でアベスに行ったら、どうしても欠かせないのがスプリー。お買い物のつもりがなくても、必ずちょっと覗いてみたくなるお店。オーナーのセンスの良さが光る、すばらしい品揃えのファッションに、アクセサリーに加えて、内装に使われているヴィンテージの椅子やテーブルも売り物なのです。
私が行った時はフィリップ・リムの赤いドレスと、カルヴェンの赤いバッグがショーウインドーを飾っていましたが、週が変わった今日のスプリーのブログは、180℃変わって真っ白なコーディネートに。
ソフィ・ドールのトップ、MM⑥のパンツ、カルヴェンのスニーカー

Spree   16 rue de la Vieuville 18e http://spree.fr/en/

5/24/2016

ペドロ・アルモドバルのジュリエッタ/ ストゥディオ28


Julieta de Pedro Almodovar au Studio 28/ La plus ancienne salle de cinéma

モンマルトルの丘の中腹に、ストゥディオ26という小さな映画館があります。1928年にオープンしたので28なのだと思いますが、パリに残る最も古い映画館。カンヌ映画祭と同時にペドロ・アルモドバルの新作ジュリエッタを上映したので見てきました。
いかにも手作り風のプログラム掲示板
ジュリエッタ(スペインの発音ではホリエタと聞こえる)は、アルモドバル得意の母と娘がテーマ。母の若いころと現在を演じる2人の女優を中心に、娘、その親友、夫の愛人、家政婦と、殆ど女性ばかりが構成するストーリー。ペネロペ・クルズ主演だったヴォルヴァには及ばないけれど、見ごたえが十分。一番始めのイメージは、ゆらゆら揺れる画面いっぱいの赤・・・何だろうと思っていると、ズームが動いてそれはジュリエッタの赤い部屋着・・以後要所要所にビビッドなカラーが出てきます。カメラのアングルも絵画的で美しい。
ジュリエッタの夫は漁師、父親も特にリッチそうでなく、ジュリエッタ自身も哲学の教師をして一人で暮らしている割には、彼女の住むアパートのインテリアや、シルクのキモノ風の部屋着(真っ赤の無地とマルチカラープリントのと、しわ一つ無いエレガントなのが2つ出てくる)などがおしゃれでハイソ、時間がたっぷりのマダム風で働く女性には見えない。生活の匂いが無いのがちょっと気になりましたが。それとも高給取りの哲学教師なのか?
上はレトロなストゥディオ28の入り口
ストゥディオ28は1948年にロロー家が買い取り、以後現在まで同じロロー家が情熱を注いで家族経営しています。人間味のある映画館だと評判で、現にジュリエッタの上映時間に私の連れが5分ほど遅れてしまったのですが、切符を預かって渡してくれただけでなく、切符の販売数では満員だったので、暗い中で席が見つけられないだろうと、空いている場所にオーナー自ら(だと思うと彼女が言っていました)が椅子を運んで置いてくれて、全部座って見れました!
上はこの映画館をバックアップしたジャン・コクトーのデザインしたランプのある館内。170席。大ヒットした映画アメリープーランの中で、彼女が通うのはこの映画館です。 通りの上手にはモンマルトルに唯一基残る風車が見えるし、下手に下るとアメリーの働いていたカフェがあり、モンマルトルの散歩コースにぴったりです。
下は館内の中庭にテラスのあるカフェ。サラダの付いたキッシュの軽食も食べられます。
Studio 28,   10 Rue Tholozé 18e http://www.cinema-studio28.fr/

5/17/2016

フランスの最も美しい村めぐり/ 初夏の旅No.2

アルデッシュ川沿いのVoguë
Escapade/ les plus beaux villages de France/ Drôme nord et Ardèche

″フランスの最も美しい村″ という評価があります。片田舎に隠れた美しい村を保存し、人々に知ってもらい、活性化させて過疎化を防ごうという目的で80年代に始まったラベルだそうで、住人が2000人以下、歴史的、芸術的な遺産がある事などの条件があります。いくら古く美しくても、博物館的に活気を失った村や、ディスニーランドのお城の様に低俗になってしまった村は失格、また一度選ばれても、美化を怠るとラベルを取り消されるという厳しいもの。それだけにこのラベルのある村の美しさは格別です。現在全国に153村
今日のブログはリヨンの南、ヴァランスとモンテリマーをベースに、このラベルを持つ4つの村と、それに劣らない美しい村2つを駆け足で訪ねたスナップ集です。写真はクリックすると大きくなります。

Valenceヴァランスから
Mirmandeミルマンド
   
   

Cliousclatクリウスクラ
   

ヴァランス(TGV駅ではなく、市内の駅の方)からバス30番約30分、Cliousclat下車。バス停は県道沿いで、丘に向かってCliousclatまで徒歩約3km、そこからMirmandeまで徒歩約2km。車の少ない畑の中の田舎道、でも舗装されているので歩きやすいです。フランスの最も美しい村のラベルを持つミルマンドが目的でしたが、クリオスクラも美しく、帰りに立ち寄りました。

Montélimar モンテリマーから、ローヌ川の西岸のアルデッシュ地方
Voguëヴォゲ 
     
     

Balazucバラズック



Rochecolombeロッシュコロンブ

Montélimar からローヌを渡ったアルデッシュ渓谷に、北からヴォゲ、ロッシュコロンブ、バラズックと並び、ここは車が必要。バラズックはアルデッシュ川での水遊びやカヌー(レンタルカヌーあり)、キャンプ場など家族向きのレジャーが整っているので、その分人も多くてちょっと残念。一方ロッシュコロンブはラベルは無いのに、自然と石の建物とのハーモニーが素晴らしく美しい、シーンと静かな村。

Montélimarモンテリマーから、ローヌ川の東岸のドローム県北部
Le Poët-Lavalル・ポエト・ラヴァル
 
     
     

モンテリマーからバスDielfitteディェルフィット行きでLe Poët-Laval下車。こちらも県道で下車し、徒歩で少し丘を登りますが、15分くらいですぐ。道の両側の牧草地には野の花が一杯で、野生のラン科と思われる可愛い花が沢山群生していました。
             

バスを降りるのはル・ポエト・ラヴァルの下町とも言えるような、県道沿いのGougneという村で、帰りのバスの待ち時間にちょっと散歩してみました。名もない村だけれど、藤棚の美しいカフェや、プラタナスの並ぶ村役場広場が絵になります。残念ながら閉まっていて、藤の下でのお茶はあきらめなくてはなりませんでしたが。

フランスの最も美しい村Les plus bequx villages de France
http://www.les-plus-beaux-villages-de-france.org/fr

尚、どこも自然に囲まれた小さな村なので、バスは本数が少なく、シーズンや曜日によってもダイヤが違うので要注意。バラズックには複数のカフェやレストランがあり、どこか1軒くらいはいつでも食事ができそうですが、外はあっても、お客様のいない時期はクローズが多そうなので、これも要注意です。
最後に、のどかでのんびりした田舎道でも、やはり女性の一人歩きは避けましょう。