Mes meubles d'architecte/ Jean Nouvel, Sens et Essence
建築家の家具というタイトルで、ジャン・ヌーヴェル(JN)の今まで発表されたデザイン家具のエクスポジションが装飾美術館で開催中です。世界中に散らばっている彼の作品=建物を全部見て廻ることはできませんが、家具はこのように1つの場所に集めることができる。これらの家具たちは、小さいながら彼の建築やデザインのポリシーが結晶されているだけでなく、展示の演出も全てヌーヴェル自身が担当したそうで、彼の美学の集大成として必見です。
1998年に装飾美術館を拡張してグラフィック&パブリシティー・デザイン部門を作った際JNがその内装を担当しました。リヴォリ通りの装飾美術館の建物は、ルーブル美術館と続く一連のクラッシックで荘厳な建物で、多分政府が使っていた部分を装飾美術館に繋げたもの。近代的な空調設備やセキュリティーのノルマを充たし、皆をあっと言わせるようなデザインにするために、建物の壁だけ残して内部を徹底改装するのはよくあること。でも彼はそうしなかった。そのグラフィック部門が今回の展示会場です。自分が20年前にデザインした場所に展示する・・ヌーヴェル氏さぞかし楽しんだことでしょうね、ズパリ感想は ″カッコイイー!″ の一言。
LSS (less) シリーズ: 余計な物を取り除いたテーブルの本質less、見た目も実際も軽くless、足は垂直で、テーブルと同じ厚さの金属を直角に曲げただけ。
SSNCS (essence)シリーズ: 木材の永遠の近代性を信じるJNと、彼の故郷サルラの家具師と共同で生まれたシリ―ズ。サイズ、構成、価格が適正であり、用途に適した家具の真髄essenceを求める。木目や角の仕上げの美しい、手で触って木の感触を感じたくなる家具。ベンチは重ねて本箱になり、テーブルは幾つも繋げて、どんな用途にも応用が利くデザイン。
LMTRS (elementaire)ソファーシリーズ: 私はelementaire(単純で初歩的な物という意味合いでしょうか)を生涯繰り返すことでしょうとのJNのコメント。
展示室の間取りは元の建物のまま、壁には大理石の暖炉、天井や壁には金のレリーフ、時には古びた壁紙が残ったままの展示会場。しかし壁が剥がされて中のレンガ見えたり、わざとペンキが剥げかけていたり。古いままのドアがそのまま使われ、しかし所々にスチールの荒々しくも近代的なドアもあり。超現代的な照明やネオン使い、新旧の混然としたミックス。
STJMS (St James) レストラン用のなので珍しい曲線の椅子。テーブルカバーと同じくカヴァーが取り外し可能。下の円柱は、元の建物にあった物を残したようです。
LN (Lyon)
ペンキの剥げたアンティークのドアとスチールの照明
GRD CRT 中央を引くと広がるテーブル。驚きのある家具が好きだとのコメントがありましたが、確かに人数によって大小に変形したり、積み重ねたり・・
アンティークのドアとスチールのドア
QS NEML (quasi normal) 机の上の書類棚の位置が帰られたり、下のボックスが左右に動いたり
NY (inox) テーブルの下に隠れた足を付け替えて高さが調整できるスチールテーブル
HK (hook)
FLNG SRFC (flying surface) 照明と、KNP 寝袋のようなクッションが付いたモジュールのソファーJean Nouvel, Mes meubles d'architecte, Sens er Essence 2月12日まで
Les Arts Décratifs 107 Rue de Rivoli 1e
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