シテ島やエッフェル塔を通り過ぎたセーヌ河が、パリの周りを囲む環状線ペリフェリックをちょっと出て蛇行した所に、サンジェルマン島という中州があります。今は広い公園になっていますが、元は自動車ルノーの工場があった島で、その工場跡の土地を90年代に公園にしたもの。その広いグリーンの広場の小高い場所に、一際緑に映えて目立つのがジャン・デュブッフェのこの塔・・・
ただの飾りではなく、実は塔の中に入れるのです。下写真のような、ちょっと悪夢風のデュブッフェらしい迷路になっていて、うねうねと上まで登れます。私の好きなアーティストではないけれど、この迷路はとても面白い!
Photo by La Tour aux figures
島なのですからもちろん周りは水で、船(高級水上生活者の)が浮かび、川岸に遊歩道もあってなかなか素敵です。パリの中心まですぐなので開発がどんどん進み、またペリフェリックの外は旧市街ほどの建築制限がないため、このようなオフィスやアパート群が沢山建ってしまったのは残念ですが、21ヘクタールの島の中は自然が一杯です。
元工場の建物の一部をわざと利用して花を植えたり、ツタを這わせたり。植物も野草に近い種類を、これも多分わざと野性っぽく生え放題に植えています。
元からあったらしい雑木林をそのまま残しているので、橋を渡ればすぐにビルが並んでいることを忘れてしまえる場所です。
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