7/17/2013

船首像について


Figure de proue/Musée National de la Marine

先日マチュラン・メウの展覧会のブログ(6月26日)で書ききれなかった海洋博物館について、書き足したいと思います。
この博物館は、余程の船好きか、船だったら子供も興味を示すのではという希望を持つ、教育熱心な家族連れ、学校のグループなどがパラパラいるだけで、ツリーストが押し寄せることもなく、落ち着いた博物館です。私自身、おもしろい特別展がある時についでに見るだけで、真面目にじっくり鑑賞したことがないのですが、そんな見方ではもったいないような展示品があります。特に私が好きなのは、船の舳先に付けられていた船首像のコレクションで、船の実物大模型と一緒に、天井が吹き抜けになった大きな部屋にあります。


今にもピストルを抜いて戦おうとする構えの像 ラ・バイヨネーズ号1846年
写真では大きさが分かりにくいのですが、壁際にある監視員用の椅子は、一番奥なので小さく見えることを考慮しても、比べてみると像の巨大さがわかります。手前はシャルルマーニュ、ル・シャルルマーニュ号1851年、後ろは皆に慕われていたアンリ4世、ル・アンリ・キャトル号1848年
アブラハム・デュケーヌ像 ル・デュケーヌ号1822年

船首像は、船の名前を表す人物や神話の人物が多いのです。嵐や海賊の被害も多く、特に戦闘用の船は沈没覚悟の航海。それだからこそ勇者や海の神様の像を舳先に飾り、航海の無事を祈りたかったのでしょう。見ていると、塩野ななみさんなどの海洋歴史小説(時代は違うけれど)や宝島の場面が蘇ったような気がします。特に誰もいないほの暗い静寂が、よけい想像力を掻き立てます。美術館や博物館は、本来はこうあるべきなのでしょう。

Musée national de la Marine  17 Place du Trocadéro 16e
http://www.musee-marine.fr/

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