7/06/2013

マルセル・ブロイヤー/バウハウスの家具と建築


Marcel Breuer/design & architecture

近代デザインと建築の父とも言えるマルセル・ブロイヤー(19021981)の、フランスでは初めての回顧展がトロカデロの建築博物館で開催中です。
今では椅子やテーブルにメタルを使用するのは普通のことですが、その元祖は1925年にマルセル・ブロイヤーが、学校友達だったカンデンスキーのために作った椅子B3です。これは後にカンデンスキーに因んでWassilyワシリーと命名され、今でもKnollから販売されています。また湾曲した木材やアルミニウムを椅子に使用したのも彼が初めてでした。
バウハウスで学び、すぐに家具のザインで頭角を現しバウハウスで教師も勤めましたが、ナチのユダヤ人迫害を避けドイツを離れ、1937年アメリカに移住した後は建築家として大きな名声を得て、数々の革新的な作品を作りました。ニューヨークのWhiteney Museum of American Artホイットニー美術館は彼の最高傑作とされ、彼の影響は、現代の著名な建築家の作品の中に生きています。パリでは1958年に彼が手がけたユネスコの建物を見ることができます。

B3 Wassily 1927年

メタル・チューブ使用のシリーズは、現代のインテリアショップに置いてもおかしくない、全く古さを感じないデザインです。現代の家具と違う点は、肘掛や机の引き出しなど、木材の部分のペイントがラッカー仕上げなので、色合いが年代を経て美しく、メタルの冷たさを感じません。

Bureau B91, 1930年
Chaise B64, 1928年
Chaise Isokon 1936年
Chaise longue, 1936年
湾曲させた合板を使用したシリーズ。家具は全てドイツのヴィトラ・デザイン美術館所有のオリジナルで、とても珍しいものだそうです。復刻版を出したらよく売れそう。後ろの写真がホイットニー美術館。
Chaise Longue WB 346, 1932年
           アルミニウム使用のシリーズ    
 Whitney Museum of American Art

Marcel Breuer 
Cité de l’architecture et du patrimoine  1 Place du Trocadérot 16e 7月17日まで

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