7/02/2013

アール・ヌーボーのスタンプ、エクス・リブリ


Un ex-libris

サンジェルマン・デプレの書店の店先で、新刊書の宣伝に目をひかれました。本のタイトルはL’art des ex-libris エクス・リブリのアートについて。ex-libris?一度も聞いたことがない言葉だったのと、ステキな絵に引かれて手に取ると、本の中はアールヌーボー風の版画が沢山紹介され、説明には、蔵書の表紙の裏に貼る、所有者を示す版画で、名前に紋章、自分の趣味や職業、その他自分を示す絵を加えて印刷したものだそうです。語源はラテン語で、辞書には蔵書票と出ていました。なるほど、どの版画にも人の名前が入っています。
エジプトのファラオンの時代に、すでにex-librisのルーツがあったようですが、一番盛んになったのは1800年代で、これは紙が工場で大量生産され、本が入手しやすくなったから。そのためアールヌーボー、アールデコのデザインが多いのでしょう。iパッドで本なしの読書ができ、文庫本すら消えてゆきそうな現代、エクス・リブリのような優雅な習慣は忘れられ、この言葉を耳にしなくなったのも肯けます。
熱心なコレクターが沢山いるようです。また革や美しい装丁の古本や初版本などは、それだけでも価値があるのですが、著名人のex-librisが貼ってあるものは、コレクションアイテムとして高い値が付くのだそうです。
シーグムンド・フロイト!と名前の入ったエクス・リブリ
グレタ・ガルボ
ただし・・ex-librisは、蔵書票から派生したのかどうかはわからないのですが、辞書にはのっていない、エロチックな絵又はその本の意味もあるようです。エクス・リブリのデザインはビアズレーもよく描いているし、アレゴリーの強いアールヌーボーのヌードとエロチックな絵は紙一重なので、そのあたりからエスカレートしてしまったのかも・・・?

L'Art des Ex-Libris  Martin Hopkinson

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