8/31/2013

キャラバンヌのお昼寝マット


Les matelas de sieste chez Caravane

少しでも沢山の太陽を浴びようと、夏はめいっぱい戸外ですごすのがフランス人。そのためにピクニック用品やガーデン用の家具が夏のインテリアコレクションに欠かせないのですが、その中に(数は多くないけれど)お昼寝用のマットというのがあります。戸外でお弁当を広げる時のクロスに近い薄手のものから、お客様のお泊まりでベッドが足りない時、子供なら寝かせる事もできるような布団式の厚手まであり、大抵丸めて持ち運びが便利になっています。
写真はキャラバンヌのお昼寝マット。Caravaneキャラバンの名前通りにモロッコなどの遊牧民風テイストをベースとするインテリブランドで、低いソファーの周りにクッションを並べて、ベルベル族のようにあぐらをかいて座りたくなるようなコーディネートが得意。だからお昼寝マットもそのノマッドなインテリアの延長。マットといっても羽根布団のようにフカフカで軽く、チェックやレトロなプリントなどの素敵なテキスタイルを使っているので、戸外はもちろんリビングにもぴったりです。



Caravane  6, rue Pavée 4e  http://www.caravane.fr/

8/29/2013

ル・ボンマルシェ・グルメ館のデラックス・ミネラルウォーター売り場


Le rayon des eaux minérales de la Grande épicerie 

オ・ボンマルシェデパートが改装工事中です。グルメ館ラ・グランド・エピスリーの改装はまだ終わっていませんが、出来上がった部分を見るだけでも、ますますソフィスティケートで高級志向なデザインです。特に目を引くのはミネラルウォーターの売り場。バックからライトアップした天井までの高いラックを、鏡を間に挟んで背中合わせにし、世界中から集めた珍しいミネラルウォーターが並んでいるのは圧巻。エコロジックでヘルシーな今のトレンドにマッチする上、水にこだわるというスノビズムもくすぐられるうまい演出です。


注目はBling H2O 。アメリカのテネシー州グレート・スモーキー・マウンテンの水を、オゾン、紫外線、マイクロ・フィルターなど9段階のフィルターにかけて作られ、世界で一番ピュアで、一番高価な水だそうです。スワロフスキーのラインストーンが付いたおしゃれな瓶入りで、お値段は3263の2種(小数点の付け忘れではありません)。その外は123から5前後なので、ミネラル・ウォーター・パーティなど開いたら面白いかもしれません。

La Grande épicerie  http://www.lagrandeepicerie.com/
Le Bon Marché  24 Rue de Sèvres, 7e

8/25/2013

グレン・マーカットのインタビュー


Grenn Murcutt, Rencontre avec le plus célèbre et plus puriste des Architectes

“最も有名で、最も純粋主義者な建築家”とのタイトルで、オーストラリアの建築家グレン・マーカットのインタビューが出ていました。建築に限らず広い意味で興味深い内容なので要約を紹介します。

2002年のプリツカー賞受賞者グレン・マーカットは メディアを避けて一般大衆には知られていないが、半世紀のキャリアを通してエコロジーを追求し続け、いまだにエアコンを付けることを拒否し、また建築界の巨人といえる地位を築きながら、テクノロジーに支配されず、ずっと鉛筆で仕事をし続けている珍しい建築家だ。
- コンピューターを使わず、スタッフのいるオフィスも持たず、2013年に仕事ができるのですか?
手紙をタイプするためと仕様書を作るためにコンピューターは持っていますが、それ以外には使いません。私は一人で仕事し、秘書もいないので自分でファックスを送ったり、経理も自分でしますが、マイペースで仕事ができるのでうまくいっています。たしかに私のお客達は半年~2年くらい待たされますが、本当に私と仕事をしたい人は待ってくれます。
- コンピューターを使ったデッサンが嫌いなのですか?
コンピューターを否定するのではなく、単なる道具だと思っているのです。コンピューターを使うと技術面では素晴らしいことができますが、周りを驚かし感心させるようなテクニックを使った建物は、しばしば複雑で無意味です。ロンドンやパリでは、色々なスタイルの建物があっても1つの街としてまとまっていますが、コンピューターを乱用する中国にはこのまとまりがありません。あれは建築の曲芸のようです。
- あなたはデッサンが(建築を)決め、頭脳がそれに従うと言われましたが?
私は、人はその頭脳が気付く前に、手が先にそれを表現すると思っています。コンピューターは目と手のコネクションから生まれる、この思考のプロセスを破壊してしまうのです。私は最終学年の建築課の学生達に、コンピューターを使わずにデザインするように指示しています。彼らには大きなフラストレーションですが、ある卒業生から5年後に“今になって初めて、どれだけあなたの教えが重要だったかわかりました”という手紙をもらったことがあります。

Simpson-Lee House
Boyd Education Centre

- どうしてオーストラリアでしか仕事をしないのですか?
私がいちばんよく理解しているのはオーストラリアだからです。また外国で仕事をするならば、外国にも(自分の)仕事場が必要になり望ましくありません。自分のコントロールを失いたくないのです。私が撒き散らすCO2をミニマムにするために、飛行機をなるべく使わず、乗る時には複数の用事をまとめでできるようにしています。多くの人は、成功するためには高い建物を外国で作らなければならないと思っていますが、私はそのようなトロフィーが欲しいとは思いません。ごく単純なものを自分の国で作り、それに私の最上の物をつぎ込むのが私の一番の喜びです。
- 現代人は家の使い方を忘れているとおっしゃいましたね?
家は固定されて動かないものではなく、船と同じく風や太陽に対してフレキシブルでなければなりません。私の作る建物は沢山の窓や網戸、日除けが、固定または移動式で付いています。風、太陽の動き、その土地の気候、敷地の環境、建物に使う材料を綿密に研究すれば、エアコンがない家も可能なのです。あるお客が、あなたの作った家は月光がちょうど差し込むように作られているので素晴らしいと喜んでくれました。月光の事は考えていなかったのですが、自然の条件を計算して家を作ったらおのずとそうなったのです。ベースさえしっかりしていれば、家は全ての環境に順応するという例です。
(エクスプレス誌より)
 ワイナリー
Grenn Murcutt Hause
The Magney House

オーストラリアはかなり暑いと聞いた記憶がありますが、日本よりずっと土地は広いので、建物のスペースは十分取れますね。蒸し暑い日本の都会の狭い土地で、彼のセオリー通りにクーラー無しの家を作ることができるか、公共の巨大な建物はどうか等の疑問が残るとしても、クーラーの依存度ができるだけ少ない建物を作ることは、地球の未来を考えると重要です。

ここで普通なら彼のサイトを載せたいところですが、もちろんそんなものは作っていないのでしょう。潔い生き方です。

8/19/2013

アール・ヌーボーの家 アントワープにて No.3


Le quartier art nouveau : Escapade Anvers No.3

アントワープの観光は、有名なルーベンスの噴水のある市庁舎広場、ルーベンスの家などの中心部だけでなく、ちょっと離れていますがBerchem駅の方向に必見のスポットがあります。アールヌーボーやアールデコの家が、屋外博物館のようにぎっしり並んだエリアです。2つと同じデザインが無く、どれもこれも個性的。実際に使われ人が出入りしていますが、こんな家に住むのはどんな気持ちでしょうか。


これなどは美しさを通り越してキッチュ

Cogel Osylei, Waterloostraat, Generaal Merlenstr. Generaal Capiaumontstr, Transvaalstrに集中しているので、見逃すことはありません。

8/16/2013

インテリアショップ、エスポー アントワープにて No.2


 Espoo :  Escapade Anvers No.2 

アントワープはオランダとの国境のすぐ近くに位置し、フランスから来ると言語や文化に北欧の香りが感じられる街です。インテリアやテキスタイルには北欧ブランドの物が沢山あり、ウインドーショッピングが楽しいのですが、今バーゲンの時期なので飾り付けが雑然としていて、また私が行った日は連休のためか閉店の所が多く残念。その中で近代美術館近くにエスポーというショップを見つけました。北欧デザインのインテリア、雑貨専門店で、やっぱりここにもヘイのコレクションがあり、同じくデンマークのFerm Livingのデザインも素敵でした。
彼らのコンセプトは、このようにマルチマークの商品販売をベースに、インテリアデザインのチームによる個人又は公共のスペースのインテリア・プロジェクト・サービスや、デザイナー、建築家、バイヤーなどとのコラボもやっているようです。


Espoo  Vlaamse Kaai 57  2000 Antwerpen Belgium   http://www.espoo.be/en/

8/13/2013

M HKA近代美術館 アントワープにて No.1


Museum van Hedendaagse Kunst : Escapade Anvers No.1

アントワープの近代美術館は、沢山のギャラリーやデザイン関係のショップが集まってブランシェなZuid(南)地区にあります。この地区はもともとエスコー河岸の港の倉庫街で、1987年に完成したこの美術館は建築家Michael Grandsard(フラマン語でどう発音するかわかりません)によって、古いサイロを修復、拡張して作られました。  8090年代を中心とした近代絵画、映画、メディアに関する常設展と特別展、子供向け大人向けの色々なテーマでの企画などを意欲的に展開しています。


改造工事中の写真やレポート、今までの展覧会の写真などが階段に沢山貼られていました。

ベビーシッターがいて、子供達がお絵書きのできる遊び場

すく近くにクラッシック絵画の王立美術館、写真美術館などがあるので、Zuidはアート好きには欠かせないエリア。素敵なレストランやカフェが沢山あるので休憩はどこにしようか迷いますが、M HKAの屋上のカフェ・レストランM HKAFEは、お天気が良ければとても気持ちがいいのでお勧めです。



M HKA   Leuvenstraat 32  2000 Antwarp   www.muhka.be