5/29/2015

ルージュ・ルブタン/ クリスチャン・ルブタンのネイルカラー


Rouge Louboutin/ Le verni à ongle de Christian Louboutin 

クリスチャン・ルブタンのトレードマークの赤い靴底は、ある日とっさのインスピレーションで、アシスタントの持っていた赤いマニキュアを底革に塗ってみたことから始まるそうですね。シューズ、真紅、といえば連想はネイルカラーへ、というわけで新しくネイルカラーのコレクションを発表しました。その名もルージュ・ルブタン! ルブタンのピンヒールをイメージした、ゴージャスなデザインが素敵です。アメリカでは一足先に発売され、もう品切れになったとかの噂。パリでは8月25日から、ルブタンのブティックと、プランタンデパートで販売予定。


ブティックのあるレトロなパッサージュ・ヴェロ・ドダに、ネイルケアのビューティショップ、クリスチャン・ルブタン・ボーテがオープン。
Christian Louboutin Beauté   8 Passage Véro Dodat 1e 

5/27/2015

VNHギャラリー


Pascale Marthine Tayou 'Gri-Gri' à VNH Gallery

VNHギャラリー が、新しく2人の女性がオーナーとなって再出発するにあたり、カメルーンのアーティスト、パスカル・マルティーヌ・タユー(PMT)のインスタレーション、コラージュ、彫刻を展示しています。

入り口を入るとすぐの大きなスペースは、壁いっぱいにカラーのチョークをコラージュした大インスタレーション。ピンク、オレンジ、グリーンなどカラフルで、所々にプラスティックの小さな車やボタン、ビーズ、貝などが貼り付けられ、素材がチョークなので、一見子供っぽい楽しい作品に見えますが、カラフルな"まち針"も沢山付いているのはちょっぴり不安・・・PMTはカメルーンの出身と聞いて、すぐにブードゥーを連想してしまったのは考えすぎかしら?
中央の部屋は、天井にメタルのパイプが縦横に設置され、巨大な木から下がるアフリカの人の頭をかたどったクリスタルのマスクが・・黒い布らしきものを紐にして荒っぽく木に結ばれているので、これも何となく唯事ではないと思うのは考えすぎか・・・そして両側の壁には大きな杭。先をカラフルな色にペイントしてある杭は、まるで巨大な色鉛筆のように見えるけれど、先端は鋭く尖り、壁から突きだしている様子はかなり脅迫的、恐ろしい迫力。小鳥のいる藁の中に沢山のマッチが混じっていたり、アフリカの人のクリスタル+コラージュの像など・・一見の明るさに暗さが混じりあった、なぞénigme・・・


まち針が沢山コラージュされ た、壁いっぱいのペイント
ギャラリーのオーナーが変わり、方向性も変わったことをアピールするためのインパクトのある第1回目の展示だそうですが、絶え間なくビジターがあったので、大成功のようです。

Pascale Marthine Tayou 'Gri-Gri'   VNH Gallery   108 Rue Vieille-du-Temple 3e

5/24/2015

パン&お菓子のリベルテ

 

Liberté/ Pâtisserie boulangerie de Benoît Castel 


元ラ・グランド・エピスリのシェフ、ブノワ・カステルが、サンマルタン運河のかの有名なヴィネグリエ通りにブーランジェリーをオープンしたのがたしか2年くらい前。もうパリに3店舗と大発展しています。私が一番好きなのがここのスペシャリテ、石臼挽きの3種の粉と天然酵母で作ったこだわりのパン・デュ・コワン、おいしい! オリーブやチーズの入ったパンも軽いランチに最高。

ヴィネグリエ店は普通のブーランジュリーより広く、白い大理石のカウンター以外はほとんと何もないシンプルな店内、パン作りの工房まで良く見えるなロフト風のオープンスペース。(写真はヴィネグリエ通り店とギャラリーラファイエット・グルメ館のコーナーとが混じっています)。
 ヴィネグリエ店のかわいいイートインコーナー
Liberté  
39 Rue des Vinaigriers 10e
150 Rue de Ménilmontant
Galerie Lafayette Maison 36 Bd.Haussmann

5/19/2015

デンマークのコーポレーション・ファニチャー/ FDB


Design démocratique de coopérative danoise de distribution FDB

メゾン・ドュ・ダネマークが創立60周年を記念して、デンマークの一般大衆用にデザインされた家具の展示(+販売)をしています。
40ー60年代は、アルネ・ヤコブセン、フィン・ユールなどがデンマークデザインの黄金期を築きましたが、彼らの家具は安いものではなく、エリート層が顧客でした。一方コペンハーゲン王立家具アカデミーの教授だった建築家カーレ・クリントが、1924年頃から、機能的でエルゴノミックな、大衆向けの家具作りを始めました。アメリカのシェーカー家具、イギリスのウインザー・チェアー、スエーデンのパインウッド家具などのスタイルを研究して作られたシンプルなもので、家具職人の協同組合コーポレーションFDB形式で発展し、クリントに師事しアシスタントでもあった初代ディレクター、ボーエ・モーエンセンから4代の間、デンマーク中の家庭で愛用されました1942~67年までの、この展示会のタイトルがズバリ示すように、デンマークのデモクラティックなデザインの家具達が展示されています。

上ボーエ・モーエンセン1952年の椅子SKAL、下ポールMヴォルター60年代のチェストF17
上アイヴァント・ヨハンセン50年代椅子J67、下同テーブルR103

FDBの機能主義、モダニズムの家具は、それまでの装飾が多く、詰め物をして布を張ったクラッシックな家具に比べて、2DKの当時の新興住宅にマッチするように作られ、新しいライフスタイルをも提唱するコンセプトだったようです。安価でカタログ販売も可能なので、各家庭のバジェット次第で家具を少しずつ買い足してゆけるなど、大戦後の若いカップルが借金せずに買えるメリットも。教会や学校などの公共施設にも沢山使われました。カーレ・クリントにとって重要だったのは、家具職人の木工テクニック、素材(ほとんどがデンマーク産の木材)、工房の作業の3つ。大きな工場システムは考えていなかったのだそうです。1927年に木工職人達が年に1回展示会を催すようになり、以後1966年まで、デザインを重視したデンマークのインダストリー家具の発展に大きく貢献。1933年からは年1回、デザインコンクールも開かれるようになりました。
FDBの活動は25年続きましたが、協同組合は徐々に世界の動きから取り残され、60年代後半から、機能主義と木工の技術は、ポップアートとプラスティックに押され衰退。1968年、イケアの最初の店舗がデンマークにオープンした同じ年、FDBのデザイン工房がクローズし、1980年には、アジアや東欧の家具に押されて工場も売却。

ボーエ・モーエンセン40年代テーブルC24
2013年からCOOP(元FDB)として復刻版を販売。デンマークのインテリアデザインショップ、ヘイでも復刻版が出ています。
J46, J67  COOPの 2013年復刻版
右フォルケ・パルソン1967年椅子J77、ポール・ボルター1951年テーブル D20復刻版COOP2013
ポール・ヴォルター50年代椅子J107復刻版Hay2011
ボーエ・モーエンセン1952年椅子J523復刻版COOP2013
ポール・ボルター1951年テーブルD20 復刻版COOP2013
上のヨーゲン・ベクマークが50年代にデザインした椅子J108は、外国への販売を前提に、コンパクトなパッキングで、消費者が簡単に組立できるスタイル。イケアを作ったのはスエーデンでも、アイデアソースはデンマークのFDBだったのです!
ハンスJウェグナー1944年ロッキングチェアーJ16
ポール・ヴォルター50年代ホワイトチェアー
ボーエ・モーエンセン1947年椅子J39、シェンカーテーブル
リボンを巻いたデザインのFDBのロゴ
展示会場の入り口には、テーブルの上に当時の沢山のデザイン建築雑誌が広げられ、FDBの椅子に座って閲覧できます。素晴らしい資料!
Meubles pour le peuple    7月19日まで   
Maison du Danemark   142 Av. des Champs-Elysées 8e

5/01/2015

デンマークのインテリア雑貨、シスターグレン


le magasin Søstrene Grene à Versailles

1つ前のブログで書いたヴェルサイユの元王立病院エスバス・リショーの、通りに面した2店舗はもうテナントが入ってオープンしています。その内の一方がデンマークのインテリア雑貨のチェーン店、シスターグレン(フランスではSœur Greneスールグレン)。看板を見た時ハッと思い出しました、以前どこかの国で見て、いいなと思ったブランドなのです。フランスで見たのは初めてだったので、早速入ってみました。




かわいい!安い!スイートになりすぎない程度にカラフルなモチーフ、デンマークのブランドらしい北欧風のデザインは、シンプルで、どこかに森や野原の香りがします。キッチン雑貨、リビングルームやベッドルームのおしゃれなインテリアや小物、ステーショナリー、DIY(Do It Yourself)の編み物用コットンヤーンやペーパークラフトの材料、・・・それがびっくりの価格。小物は例えば素敵なラッピングペーパーが0.99€、ノート類は2~3€ カラフルなロソークやペーパーナプキンが0.39~2.3€、ボールやコーヒーカップが2~3.80€。ここでは1ユーロが、急に価値があるものに思えます。そういえばオランダのHemaヘマも似たようなコンセプトで、北欧系がなかなか頑張っていますね。
土曜日だったせいか、お客さんが沢山で、キャッシャーに行列ができていました。

Sœur Grene     28 Rue Marechal Foch 78000 Versailles  http://www.grenes.dk/en/home