Villa Cavrois/ visite du 1e étage + terrasse + sous-sol
またカヴロワ邸!・・でもこれが最後、今日は2階と地下です。
子供が7人いたので、大きい子2人の寝室が1階にありましたが、本来1階はお客様も来るパブリックスペース、そして2階は主寝室と子供部屋のオール・プライベートスペースです。
2階見取り図
不思議なのはこの見取り図の⑪で、パンフレットの説明では遊戯室。でもここはサロンの吹き抜けになっていて、ここから下のサロンを写真に撮れました。遊戯室は廊下横の細長い北側の部屋で、⑪の場所を間違えて印刷したのでしょうか。⑨a主寝室のバスルーム ⑨b主寝室 ⑨c夫人のブードア 反対側の並び全部⑩子供の寝室とバスルーム。図はないけれど、3階に子供の遊戯室、学習室、テラスがあります。
ホワイトのファブリックとダークブラウンの木材を使った、渋い装飾の主寝室。シャープな直線と角の美しさが最大に引き出されたインテリア。長方形の窓を通して入る光の影まで、絨毯の上にくっきりと直線を描きます。
下は、広すぎるせいか、大理石とメタルで冷たい感じがする、驚くほどコンテンポラリーな主寝室用バスルーム。ル・コルビュジエのヴィラ・サヴォワと同じで、当時新しい風潮だった衛生管理に重点を置くあまり、バスルームが寝室と同じ大きさで装飾も豪華、裏方でなく家のメインとして堂々たるもの。白いドットの厚い上質のカーペットが、ちょっとかわいくてホッとさせられます。
下右写真の壁に掛っている丸い時計、これはどの部屋にも、キッチンまでお揃いのデザインで、部屋の色に合わせてカラー違い。
化粧台、小デスク、見えないけれど右側の壁に沿ってベッドとしても使えそうなソファーがある、婦人用のインティメイトな空間、ブードア。
子供部屋は多分2人1室。バスルームも2人に1室、つまり2つあるので、このあたりでまたバスルーム!!という気持ちに・・・ですから外よりシンプルなのでここでは写真はパス。枕もとのランプや電機のスイッチなどは当時の最新設備。それにカヴロワ邸は全寝室にラジオ、当時のTSFが組み込まれているそうです。
下は3階の子供の領域で、広い遊戯室と、一段高くなった学習室。
学習室の机と椅子
テラス
最期に修復について。カヴロワ夫人の死後家具が競売され、土地と家は不動産屋に売られ、今残る庭以外の土地が分譲されました。その後フランスの歴史的建造物の指定を受けていたものの、放置され内部は荒らされ、2008年に国が買い取った時には、テラスや床を割って灌木や草が生え放題、壁は崩れ落ちた廃屋だったそうです。
地下には、当時の最新式の洗濯設備、巨大なボイラーなど、錆びた本物が置かれている外に、オリジナルのマテリアルを展示しています。また修復過程のヴィデオが見られ、これらの本物のマテリアル、古い写真、マレ=ステヴァンスの記録などを研究し、何もかも元と同じマテリアルを作り復元した様子はまるでマニアックのよう。そのおかげで、カヴロワ邸はウソ物臭くないのですね。例えば食堂のは、勿論元通りの緑のスエーデン大理石を使用し、元のように石の脈が連続した模様になるよう、石切りにも最新の注意が払われ、蝶番、電気のスイッチ等の小さな部品に至るまで、同じものを作り直したのです。家具は競売の記録から辿って買い戻された本物か、マレ=ステヴァンスのデッサンからの再現。どちらもファブリックは元通りのものを織りなおしたそうで、そのサンプルとなった切れ端の布も地下に展示されているのを見ながら、その徹底した復元作業ぶりには敬服しました。
以下はオリジナルです。 コンセントなど電気関係 蝶番
http://www.villa-cavrois.fr/en/
リールからトラムR線で約30分、Villa Cavrois下車徒歩約15分
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