Escapade Weimar No.3/ et cetera
ワイマールはバウハウスばかりでなく、街自体がユネスコの世界遺産に指定されています。ゲーテ、シラー、リスト、ニーチェなど、びっくりするような歴史的人物がこんな小さい町に住み、バウハウスの創立などインテレクチャルな都市だった事、1919~33年までの2つの大戦に挟まれた短い期間に存在した、ワイマール共和国のワイマール憲法がここで作られた事、古い街並みが保存されている事などの理由からだそうで、しかし特に目を引くような豪華な建物もなく、教会も市庁舎も小さい静かな街。有名なバウハウスやリスト音楽院があるのに、若者達は勉強に忙しく、派手なショッピングストリートもなく、質実剛健なドイツそのもの。
学生に教えてもらった一番おいしいというベッカライ(パン屋)、ステファン・ローズ。英語読みでセントピーター&ポール教会の小さな広場にあります。パンも美味しく、このポピーシードが沢山詰まったケーキも、甘さほどほどで美味。巨大なのにもかかわらず以外にあっさり食べられそう・・でも油断せず2人でシェア。この後、プラハのファーマーズ・マーケットで絶品のポピーシード・ケーキを食べたので、それに比べるとランクはちょっと下。オーナーの名がローズさんなので、店中フシアレッドの甘アマなインテリアと、入口のコックさんの人形が田舎っぽいので、美味しいと聞いてなかったら入らなかったかも・・この外にワイマールで食べたスイーツは、恐れていたほど悪くなかったですが、でも比較すると断然プラハの方が美味しかった。
これは町の中にある学生寮の一室。やはり共有のダイニングキッチンとバスルームに4つの個室で1フラットが構成され、各室12、15㎡、机、いす、補助椅子、ベッド、洋服ダンス、本棚が付いていました。
少々疲れてきた時、ちょうどいわゆる“町の図書館”があったので入ってみたら、さすがというか、バウハウス風の椅子があったので嬉しくなりました。右下写真の、これも鮮やかなイエローの半円の足長テーブルと、本棚の角に交互にずらっと配置されています。
下写真の椅子達も、凝ったデザインではないけれど、肘掛や足の部分などが何気にお洒落。
バウハウス関係の本が沢山あり、ドイツ語は読めないけれど、写真が一杯なので説明はあまり必要がなく、つい長居してしまいました。そうしたらモダニズム建築の本の中に、この間ブログに書いた、帝国ホテルの旧ロイド館の、壊されずに明治村に移された部分の写真を見つけました。こんな風に外国の本にも紹介されているのですね・・外国で日本の物に巡り合った時に感じる嬉しさと、やっぱり取り壊したのは何ともったいない事かという気持ちで一杯に・・
下は階段教室や会議室もある、大学の管轄下らしいもっと大きな図書館で、学生達が本格的に勉強していました。一般も勿論入れて、興味はあったのですが、バッグやコートを全部ロッカーに入れなければならず、めんどうなので断念。しかし外から見ただけでも、機能的で美しいデザインの図書館でした。ロッカーのデザインも素敵!
住宅街を歩いていたら、ワグナー通りを見つけ、しばらく進むとシューベルト通りと交差し、次の通りはリスト通りでした!
そうそう、ワイマールに行ったら、ぜひ名高いリスト音楽院の生徒達のコンサートに行ってみましょう。無料コンサートといっても、聴衆の前で演奏する訓練のための、世界各国から集まったレベルの高い学生達の真剣勝負の場。町の人達に混じって先生らしい人達も観客席に。学年末やコンクールの前が一番多いそうですが、ちょうとピアノのプログラムがあったので行ってみました。1人だけのリサイタルと違って、4人の学生がそれぞれ自分のテーマで曲を選ぶので、バッハから始まりブラームス、グリーグ、プロコフィエフ、初めて名前を聞いた現代作曲家まで幅広く聞くことができ、バロック党だと思っていた自分が、以外にも現代音楽好きだと悟ってびっくり・・
0 件のコメント:
コメントを投稿