見るからにカロリータップリそうな、最近見かけなくなった一昔前の外観のこのケーキは、もう20年も前からリールの人々を夢中にさせ続け、休日などは出来上がりを待つ人で列ができリール名物になっている、元ル・ノートルのパティシエ、フレデリック・ヴォーカンの作品です。彼は1985年に、古臭くなってしまった伝統的なフランス北部のケーキ“テット・ド・ネーグル”(直訳すると黒人の頭)を、バタークリームをシンプルな生クリームに、重いメレンゲを溶けるような軽さにと現代風にアレンジし直し、1997年にリールのモネー通りにティー・サロンをオープンしました。最近モンジュ通りにパリ5店舗めがオープンしたばかり。これはモンジュ店の写真ですが、リールの本店と同じ、シャンデリアがアクセントのシンプル・クラッシックな内装です。
これはファミリーサイズ。トップの写真のは1人用で、最近の子ぶりのケーキ
と比べると巨大な、少なくとも2-3倍の大きさ
ケーキの大きさと甘そうなのに、知らない人は初めは腰が引けそうですが、確かに甘いけれど軽くとろける口当たりで、あとはこのクリームが好きか嫌いかの問題ですね。5種のパルファンがあり、1つづつル・メルヴェイユ(一番クラッシック、素晴らしいの意味)、ランクロワイヤーブル(信じられない)、ランパンサーブル(想像を超える)、レクサントリック(エキセントリック)、ル・マイニフィーク(見事な)などの最高の賛辞(これは18世紀末のレカミエ夫人のサロンの知識人達のあだ名だったらしい)と命名されています。お店の名前はそれの複数形で、“フレッドの素晴らしい傑作”!! この1品だけで勝負のお店です。
Aux
Merveilleux de Fred http://www.auxmerveilleux.com/?lang=en
2
rue Monge 5e
29 rue de l’Annonciation 16e
7 rue de Tocqueville 17e
129 bis rue Saint Charles 15e
94 rue Saint-Dominique 7e