3/27/2014

リュクサンブール公園の椅子/ フェルモブ

モデル・リュクサンブール
Chaises du Luxembourg Fermob

パリの絵葉書にはノートルダムなどの歴史的なモニュメントだけでなく、よくマロニエの花盛りや枯葉の舞う公園の写真があります。そのシーンで重要な役割を果たすのが公園の椅子。丈夫な鉄製、積み重ね可能な実用本位の椅子ですが、しかし機能美と単純美のあるなかなかおしゃれなもので、フェルモブ社のモデル“リュクサンブール”です。フェルモブは以前書いたトリックスと同じような経緯で、プラスティック製品に押されて60-70年代に経営困難に陥りましたが、このデザイン性を信じたベルナール・レビエに買収され、彼の輸出重視の方針で蘇りました。今では世界各国特にアメリカからの注文が殺到し(多数の公園や大学キャンパス、カフェ、レストラン、ラス・ヴェガスのシーザース・パレスまで)、メトロポリタン美術館がモデル“ルーブル”を注文したというちょっと笑えるエピソードや、赤いフェルモブの椅子があるスキー場のマスコットになっているとか・・・デザイナーとのコラボで伝統的なモデルを見直し、新しいモデルを加え、また本来はホワイトとグリーンの2色だったものを、毎年28色発表するなどのデザイン重視の方針もこの成功のカギとなっています。

モデル・ビストロ、イミテーションが沢山販売されていますが、元祖はフェルモブ。
モデル・ルーブル
Fermob  81-83 av. Ledru-Rollins 12e   http://www.fermob.com/en/