ちょっと古めかしい完璧なウエーブにセットされた、ニコール・キッドマンかグレース・ケリー風のブロンド、見るからに上品な、しかしこれもちょっと昔風なコート、手袋、バッグ、美しいブルーのタイルのエスカレーター・・・推理小説の表紙にしたらぴったりの少々ミステリアスなこのポスターに一目ぼれして、早速展覧会に行ってきました。
“パリ、レンズの中と外”展は、パリ市図書館所蔵のコレクションの内、パリの近代化とそれを見つめる写真家達の視点の変貌をテーマとし、70年代後半から現代の写真を集めてとても興味深いものでした。お目当てのポスターの写真の作者はドロレス・マラ(またはマラット)の1987年の作品で、場所は地下鉄のエトワール駅。残念ながら展示されていた彼女の写真はこの1つだけでしたが、ネットで調べてみたらいくつものギャラリーで個展の経験があり、影と光の使い方で不思議なムードの、素敵な写真を撮るアーティストでした。このポスターのおかげで広く知られるようになり、また展覧会がどこかで催されるといいのですが・・・
右はメトロに乗る人達を題材としたChiris Markerの作品の1つ、左はサラ・ムーン
Philippe Ramette
ル・サンキャトルの修復工事の写真
毎年11月は写真の月と呼ばれて、大小沢山の写真展があちこちで開催されます。それらの展覧会は11月だけでなく何カ月も続くものもあり、開催期間に特に制約がないようで、先日書いたウィリアム・エッグルストンの展示も、一足早く始まりましたがこの“写真月”のプログラムの一つでした。
Paris Chmp &Hors champ 2015年1月4日まで
Galerie des bibliothèque de la ville de Paris 22 rue Malher 4e
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