フィガロ紙の″パリのバニラアイスクリームトップテン″で一位のベルティヨンは、バニラに限らず全てのフレーバーでトップの、老舗アイスクリームメーカーです。
サンルイ島の古い庶民的なレストランを祖母から受け継いだレイモン・ベルティヨンが、1954年に創立しました。毎朝、当時はレ・アールにあった大食料市場で仕入れた新鮮な卵、クリーム、ミルクを使い、本物バニラを香料としたアイスクリームを作ったそうで、彼は後にアイスクリームのボール・ボキューズと言われたくらいです。
(Figaro紙)
レイモン氏は皆に惜しまれながら去年90才で亡くなり(内60年をアイスクリーム一筋)、今はお孫さんを中心に、家族で仲良く運営しているようです。お店は頑固に昔のまま、サンルイ島通り31番地1軒だけで広げず、あとは沢山のカフェやレストランがお得意様。アイスクリームはフランスでは一年中人気のある、メニューに欠かせないデザートですからね。
毎日220リットル作り全部売り切るという、とても堅実な経営方針。一番売れる3つのフレーバーの売上比は、チョコレートとフランボワーズが各2箱ずつと仮定すると、バニラは8箱とすごい人気。私もここのアイスクリームは、必ずバニラと決めています。かなり甘いけれど、ストレートな甘さで嫌味がなく、とても美味。
今では観光客で一杯になってしまったサンルイ島には、ベルティヨンを食べられるカフェが何軒かありますが、元祖のお店は31番地だけ。いつでも長い行列です。
ところでベルティヨンは、昔からの慣例に従って、今年もまた7月末から9月1日までバカンスで閉店です。世界中探しても、真夏に1か月もクローズしてしまうアイスクリーム屋さんはここだけでしょうね!バカンスを楽しむ為に生きているようなフランス人達も、これにはさすがびっくりを通り越して脱帽です。働くときは働き、休む時は休む・・・これも堅実な経営の一貫なのでしょう。
因みにフィガロのバニラアイスクリームトップテンは、一位Berthillon、2位Pedone、3位2社Brom、Martine Lambert、 5位Raimo、 6位2社Le Bac à Glaces、 Dalloyou、8位 Gerati D'Alberto 、9位Amorino、10位 Hugo&Victor
Berthillon 31 Rue Saint-Louis-en-l'Ile 4e 水~日曜日 10-20時
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