5/08/2014

メトロのポスターのお話し


Les affiches du métro

パリのメトロと切り離して考えられない、あのホームの壁一杯の大きなポスターは、大きいのでゆったりと大らかな感じで、広告の信条である単純明快なデザインのものが多いのですが、最近見つけたポスターに面白いのがありました。ちょっと見ると、フランドル派の絵画展のお知らせかな、と思ったのですが、近くで良く見てみると・・・・


16世紀くらいの静物画に出て来そうなテーブルを前に、聖母マリアらしい女性の抱いているのは小便小僧のブロンズ像、彼女の頭の後ろにあるのは後光でなくお皿、右の若者はレザーのジャケットを着て、首にはヘッドホン。


コスチューム、部屋のデコレーション、2人の男性の顔、全て真面目に決まっているのに、左の男性が手に持っているのは、場違いなピンク色の飲み物(カクテル?)。その上テーブルの上では、ドクロがストローでこのカクテルを飲んでいる。


大きく広がったドレスのスカートはテントに、そしてこの女性の手にはマイク・・・ロックシンガー?

さて左に書いてあるメッセージは・・“フラダース人は思い切ったことができるのだ!www.theplaceto.beアントワープ、ブリュージュ、ブリュッセル、ゲント・・・” ベルギーのフランダース地方の観光局のポスターでした。サイトを見てみると、ベルギーの食、デザイン、アート、ファッションがいかにアヴァンギャルドで素晴らしいかをアピールしています。サイト・アドレスはthe place to be=行くべき場所・・・しかも最後のbeは、ベルギーのbeと英語のbeのかけ言葉。お役所のポスターとは思えない洒落た広告! 
なんだかベルギーに行きたくなってきました。

The place to be  http://www.theplaceto.be/

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