パリではモノ・プロデュイ、1つの商品しか扱わないパティスリーのショップが大流行り。カップケーキは少し前の話ですがまだ健在、シュークリーム、エクレアなどが最近は人気ですが、その中で私の大好きなお店は、このコム・ア・リスボンです。ポルトガルでは誰もが知っているというポピュラーなお菓子、卵タルトだけを売っています。
リスボンは昔大航海時代と呼ばれた頃、新大陸から持ち込まれた香料や砂糖で繁栄しましたが、貴重な砂糖は小麦粉や卵と一緒に、供物や税として僧院に奉納されたそうです。僧院はこの沢山ある砂糖、小麦粉、そしてミサ用の僧服を洗って糊づけするために卵の白身を使うので、残りの黄身を使ってお菓子を作り、中でもこの卵タルトが有名になったとのこと。今に伝わる嗜好品で、僧院が発祥地の物は沢山あります。薬用と称してワイン、ビール、コニャックなどのお酒を作っていたのはよく知られていますが、お菓子作りは、何と理由づけしていたのでしょうか?
サクサクのパイ皮と、中がしっとりして甘さも控えめな卵のシンプルな味が勝負のこのタルトは、以前から朝市で、ナッツや多分ポルトガル産のソーセージを売っているお店の店頭にもありましたが、お菓子屋さんで売られるのは初めてです。朝市では1.5€前後、ここでは2€前後。同時に食べ比べてはいませんが、後者の方がよりしっとりきめ細かいようです。焼きたてを売るので、日曜の午後などは列を作って焼きあがりを待つほど。
小さいお店はシンプルなホワイトのタイルの内装に、ツバメが飛んでいるのがトレードマーク。レジ横のミニカウンターで、ポルトガル式の濃いコーヒーと一緒に試食する事ができます。
Comme à Lisbonne
La pastelaria de Nata 37 rue de Roi de Sicile 4e http://www.commealisbonne.com/en/#home
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